住まいる大家族 資産コンサルティング事業 山本の資産家通信

ごあいさつ

1.自己紹介

わたしは、安城市で幼少期を過ごし、高校生の時に、知立市にいる母方の祖父に介護が必要となり、高齢の祖母だけでは介護が大変だという理由で、家族みんなで母方の祖父母の家に引っ越しました。母方の実家の跡継ぎであった叔父は若くして亡くなってしまっており、姉が養子となったのですが、その姉も結婚して出て行ってしまったので、私が養子となりました。自宅をバリアフリーにして、介護業者さんの力を借りながら、約8年間の介護ののち、祖父は他界しました。介護疲れとお葬式の疲れも癒えぬ前に、多額の相続税が発生することが分かりました。わが家もご多分に漏れず、農家の地主に良くありがちな相続税評価上の資産はあっても、現金はありませんでした。母親もずっとパートを続けている家庭でしたので、相続税額が分かった時は、うちは終わったと思いました。それからネットや書籍を読み、建築会社さんや税理士さんの話を聞いて、相続税と建築費を借入し、不動産運用により返済していく計画を立て、新規の物件の建築と資産管理会社の立ち上げを行いました。
そして、不動産運用のリスク管理を勉強するために、不動産業者への就職を希望しましたが、最初に希望した大手不動産業者は、最初の勤務地が岡山とのことであったため、今まで生きてきた中で岡山の人に一回もあったことがなかったため外国と同じだなと思い、お断りしました。そして、実家から離れず、働けられる不動産業者を探し、ご縁があって地元不動産業者である野村開発に入社させて頂くことが出来ました。 入社後約1 年間は、お部屋を探されている方に賃貸住宅の紹介をさせて頂いておりましたが、当時、野村開発の中心で仕事をされている方の急病等があり、地主さんの相談をする部署へと移りました。そこで、建築提案、一般定期借地、事業用定期借地、分譲マンション用地の売却、分譲住宅用地の売却など、一億円を超える取引を年に何件もさせて頂きました。

2.不動産の時価とキャッシュフローを重視した資産コンサルティング

地主さんの案件や相続案件をさせて頂いているうちに、下記理由から、一定の相続税評価を把握しており、建築、賃貸、売買、管理の実務に身を置いている不動産業者こそ、資産全体の相談や適正化、相続、資産承継対策の役に立てるのではないかと思うようになりました。
  • 相続財産の過半は不動産が占めること。
  • 資産の中で、不動産のみが時価と財産評価(相続税評価)に大きな乖離が生じ、それを利用することが、相続、資産承継において、最も有効であること。養子や 保険、後見や信託、人化は、ひとつの重要なツールに過ぎません。
  • ただし、時価の財産評価の乖離を利用する相続対策において、非常に注意することがあります。それは財産評価を下げる際に、時価まで下げてしまっていることがあることです。このことは運用の収支が健全な時には顕在化しませんが、収支の悪化等により、出口戦略を検討する際には、取り返しのつかないことになります。現在、わたしが地主さんの資産運用の中で最も危惧していることです。
  • 不動産の時価において、分割しなければ1 億円の時価があるものでも、分割することにより総額で5000 万円になってしまう様なことはざらにあり、時価を不動産業者は知っているから。
  • 資産問題に対応するほとんどの士業の方は、財産評価等に 詳しくとも、時価のことはあまりよく知らない。また、税理士さんは損益に関しては注視して頂けるが、キャッシュフローはあまり気にしていない。
  • 不動産の評価、運用、権利関係、流動性、唯一無二のものであることによる思い入れの違い等、不動産の問題が直接的、もしくは間接的に遺産分割の問題であることが多いから。

3.市場の問題と供給出来ていない解決方法

また、資産コンサルティング家の立ち上げにあたり、わたしが考える現状の地主さん、資産家の方の下記問題の対応策として、財産分析と管理会社視点でのキャッシュフロー計算書を始めさせて頂きました。今までも意思決定をして頂くまでに、同じ様な形の簡易なものでご相談させて頂いておりましたが、この度のコンサルティング方法の確立に伴い、コンサルティング費用を頂くこととさせて頂きました。無報酬のコンサルティングやセミナーではどうしても取引に誘導してしまいがちでしたが、取引を前提としない、より純粋に地主さん、資産家の方の利益を追求したお話しが出来る様になったと思います。
  • 続税額の概算、物件ごとの収支、借入金の返済リスク、資産収益率を把握できていない。
  • 資産収益率が低い。相続の度に資産を縮小せざるを得ない。
  • 節税がピックアップされ過ぎて、納税、分割の意識が薄れてしまっている。
  • 税法と資産家に残っている家制度のギャップにより、相続で争いが起きやすい。
  • 資産の大部分を占める不動産が評価含めて複雑。
  • 不動産は分割がしにくい。また、下手に分割すると著しく時価が落ちる可能性がある。
  • 換金性がない不動産、換金性が低い不動産、売却すると含み損が顕在化する不動産がある。
  • 相続税試算において、無料のものは軽減税率が適用されておらず、税額が高く出過ぎる場合が多く、きちんとやって貰おうと思うと高額な費用がかかる。
  • それを承知で生前にやられる方は良い。
  • 賃貸住宅の建築計画時の収支計画を管理会社視点でキャッシュフロー予測すると、一時的に相続税の節税になったとしても、築年数の経過により、収支がマイナスになる可能性がある。
    また、土地に建物を建築した時点で、時価が近隣事例比較法から収益還元法となり、ほとんどの土地活用が土地建物の総額より低くなってしまう為、基本的には借入完済まで運用出来ない場合、損失が確定してしまう。
  • 賃貸物件の収入減、コスト増は全て借入返済後期に偏っている。建築初期のキャッシュフローを基準として生活費に充てている方は、徐々に生活が困窮してきてしまいます。

4.部分的な知識のみによる決断の弊害と短期的な利益の追求による弊害

最も懸念すべき問題は、リスクを把握してきれていないことだと思います。相続税の節税というお金のことだけに囚われると、それよりも優先すべき、分割、相続争いのリスクや賃貸経営リスクが見えなくなってしまいます。賃貸物件の借上げは、手数料を払うことにより、短期的な賃料収入の変動を少なくする保険の様な効果はありますが、賃貸経営で最も厳しくなる借入返済期間の後期に運用収支マイナスがならない様に保証するものではありません。
相続税と聞くと周りが見えなくなったように、節税のみしか考えられなくなる方が見えますが、節税より分割が大切なのは、冷静になって考えるとあたりまえです。1億円の資産を残して子どもが揉めるより、8000万円になったとしても仲良くしてほしいと親なら誰でも願うと思います。借金が恐いというのもまともな感覚です。借金を返すのは不動産業者でも建築業者でもなく、当事者です。あたりまえのことやまともな感覚に、耳を澄ませてください。そもそも相続税は納税金額を把握し、納税方法さえ決めておけばリスクではありません。資産を固定化させてしまうことで、分割方法や出口戦略に制限がかかってしまうことや借入金比率の高い賃貸経営の将来的な収支予測などの不確定要素が大きくなることの方がリスクとなるのです。

5.不安を誘発させるもの、家族を仲たがいさせるものを資産と呼べるのか

大家さんのお家にお伺いすると、数億円の資産がある方でも「空室が心配で夜も寝られない」というお話を聞くことが度々あります。借入返済期間後期のこの不安は地主さんにとって最も大きなリスクのひとつであると感じています。この不安を解消するには自分で賃貸経営のリスクを把握し、自分で賃貸経営のリスクをコントロールするしかありません。

遺産分割争いになった方で、「先祖が不動産を残したから揉めた。不動産なんかなかった方が良かった」と言われた方も見えました。
不動産という資産は、所有時に上手くコントロールすることと、相続時に上手く承継出来ないと荷物や負債になりかねません。ご先祖様から受けついだ大切な資産を、心配や争いの種にしてしまうのか、宝物に出来るのかは一定の知識とノウハウが必要です。今後の30年は、今までの30年とは不動産市場や税制が全く異なるのでよりそれが顕著になると思います。

6.付言から始める相続対策

遺産分割で争っている場合、双方が、各々正しいことを言っていると感じることがあります。次男は、法律で定められた法定相続分を主張して、長男は家督相続の様に資産の大部分を主張する。
第三者が、上記の様な話を聞くと、長男が強欲な様に感じるかも知れませんが、現場で 立ち合っていると長男に肩入れしたくなることが多々あります。
例えば、長男が親と同居して、休日に、お寺や地元の手伝いをしながら、農業の手伝い や草刈りをして、家族の問題を共に解決してきて、親の介護が必要になった時には明確 に親の資産と長男の資産を分けられていない方もたくさんお見えです。一家の資産を個 別でなく、家族で苦労やリスクと共に共有し、先祖代々のお墓を跡継ぎの方が守ってい きます。この様なお家はほぼ家督が残っている様なものであると感じますし、前述した様に、地主さんは、B/S リッチでP/L リッチではない方が多いため、資産からの享受が少ないため、現金がそれほど多くなく、余裕がある生活を送れる方ばかりではありません。
また、複数物件での賃貸運用含めて、事業をやられている方は、全体で成り立っており、部分的に切り離してしまうと成り立たない様なことも多いと思います。
このようなお家の方は、現行の法定相続分と現実のギャップがあるため、きちんと被相続人さんが伝えておかないと相続争いとなります。
最も有効な解決策は、法律ではなく、兄弟同士の横の関係の争いになる前に、縦の関係 である親がきちんと分割の仕方とその分割にした理由と気持ちを示すことだと思います。
この理由や気持ちを示すことを、遺言では付言と言います。
各々の家庭によって事情は違いますが、このような内容の付言を聞いたことがあります。「跡継ぎは、先祖から引き継いだあったものはそのまま引き継いでいくだけ。跡継ぎには 墓守、家を守っていくということ含めて大変なこともある。余裕がある分や増えた分は平等に分ける。誰かのことだけひいきにしているわけではなく、平等に思っている。兄弟で助け合って仲良くしていきなさい。」
この一言があるだけで、遺産分割協議含めて、その後の相続人さんたちの人生は変わる と思います。

7.本当に大切なもの

わたしどもは、経済合理的な追及はできても、星の王子さまの一節に「本当に大切なものは目に見えない」とあるように、その方にとって、その方の家族にとって大切なものは分かりません。ご本人が決める必要があり、責任があります。相続から相続の間の期間を25年と仮定すると、全資産を複利3%で運用すれば、相続税率が55%の方でも、資産額をほぼ減らさずに相続させることも可能です。このようなご提案も可能ですが、逆に相続人さんに心配やリスクを負わせないために、一部資産を売却して、相続させることも尊敬すべき選択肢の1つだと思います。子どもや孫が、先祖が残した財産をありがたいと思ってもらうことが1番の対策です。

自分が亡くなった後、残された家族にどの様に暮らしていってほしいのかを教えてください。
考えや価値観を教えてください。そこから相続対策が始まります。 相続税の節税対策からでは相続対策は始められません。

2018年6月吉日

住まいる大家族 野村開発株式会社 資産コンサルティング家 家長 山本令祐

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