2024年01月20日

金利のセオリーと不動産運用

・金利と「不動産価格」

金利が下がれば不動産価格は上がり、金利上がれば、不動産価格は下がると言われています。これは金利が下がれば買主の支払える額と借り入れできる額が増加し、金利が上がれば支払える額と借り入れできる額が減少するためです。

 

・金利と「返済額」

 金利が上がればもちろん返済額は増加します。手残り率が低い場合は満室でも金利が上がっただけで赤字になる場合があるので注意が必要です。

 

・金利と「賃料」

 金利が上がる時は、物価が上がるので、賃料も上がると言われています。

 

・金利のセオリーと「不動産運用」

 上記のようなセオリーはあります。ただし、これらはあくまでセオリーで実際どうなるは分かりません。金利が上がれば、返済額は増えるが、物価が上がり、賃料が上がるので問題無いと考えるのは楽観的です。

 また、不動産の様に長期での運用を考える場合は比率が非常に重要です。昨年、新築された賃貸物件と26年前に建築された賃貸物件を比較したところ、建築費が2.60倍になっているのにも関わらず、賃料は1.36倍でした。たしかに建築費、賃料共に上がっていますが、この差が不動産運用の健全性を著しく悪化させています。

 不動産価格の回復力も、都心部とその他地域ではかなりの違いがあります。

 仮にセオリー通り、金利が上がり、物価、賃料が上がるとしても、通常、金利から数年遅れての賃料が上がることになります。その間、賃貸運用は問題無いでしょうか。もちろん金利が上がっても、賃料が上がるとは限りません。

 ひとつ言えることは、セオリー等はあるにせよ、将来のことは誰にも分からないということです。だからこそ、常々お話ししているように、不動産運用の健全性を確保しておくことが大切です。負債比率、手残り率を一定水準に確保しておくことで多少の市場の変化ではビクともしない賃貸運用と地主さんの生活を確保することが大切です。




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