2024年02月09日

不動産の金利の計り方とは?

前回は金利のセオリーについて、お話しさせていただきました。今回は不動産の金利の計り方についてのお話しです。

 

不動産での金利は、金融機関さんからの借入金利ではなく、K%(ローン定数)で判断します。このK%で最も多く使われるのは、不動産投資及び建築の際に、借入に適正に使えているかどうかで使われますが、運用中の資金繰りの改善でも使うことができます。

 

計算式は、元利返済額/ローン総額となり、年間の返済額が300万円で、ローン総額が5000万円なら、300万円/5000万円で6%となります。

 

複数の賃貸物件をお持ちの大家さんから築10年くらいの賃貸物件で手残りが少ないというご相談がありました。このような場合、賃貸物件の特性として築年数が経過すればするほど手残りが少なくなっていくというものがありますので、このままほっておくと赤字物件になりません。どの様な対策をすべきでしょうか。

募集方法を変える、リノベをして賃料を上げる、管理の仕方を変える、これらは大切ですが、本質的な改善になりません。手残りに余裕を持たせるための抜本的な対策は資金繰りです。繰り上げ返済や完済計画を立てて対応します。

 

様々な要素があるので一概には言えませんが、一つの指標としてK%で判断します。例えばK%がA物件5%、B物件6%、C物件7%があるとすると、1000万円返済すると、年間の手残り(キャッシュフロー)がA物件なら50万円、B物件60万円、C物件70万円増えることになります。K%から判断するとC物件の返済をすることが最も資金繰りの改善効率が良いということになります。

 

大家さん場合は、今ニーサで話題の金融商品の購入を検討の際も、K%で繰上返済と比べてみても良いかもしれません。

 

家賃年収がいくらかなんていうのは、所有している人がその資産からどれだけ豊かさを享受できるかには関係なく、手残り(キャッシュフロー)がいくらかがということが重要となります。

特に50代、60代に相続税対策という名目で、賃貸運用の損益分岐点がギリギリで建築してしまうと、70代、80代を不安な状態で過ごさなくてはいけなくなりかねません。30%くらい空室でも赤字にならないような資金繰りで安心感を保ちながら、潤沢な手残りで豊かな生活を送っていけられるような不動産にしていただきたいと思っています。




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