2018年07月24日
「たわけもの」の語源として、田んぼを分けて売ってしまう奴は、耕作の生産性が落ちるので
バカな奴だ。「田分けもの」だというものがあるそうです。
確かに、農業を生活の糧にしていた時代での土地は減らしてはいけないものであったと思います。
また、土地神話と言われていたように、グングン土地の価格が上がっていた時代に、土地を
売却してしまうのは愚かな選択肢であったのかもしれません。
以前、このようなお話を聞いたことがあります。
10年ほど前に、愛知県の旧一色町の実家を売却する際に、先祖伝来の土地を売却することへの
懸念などから、所有者でもない親族からの同意を取り付けるのに苦労したとのことでした。
なんとか坪20万円で売却できたようですが、その後、東日本大震災の影響もあり、周囲の土地は
坪3万円でも買い手がつかない状態となったとのことです。
ご先祖様が残した資産は今生きている人を豊かにするものであるべきだと考えていますが、
その時代によって人を豊かにする資産が形を変えていることに気づかなければいけません。
少くなくとも前述した旧一色町の事例において、売却された方は「たわけもの」ではなく、
賢い選択をされました。
土地に固執するのではなく、資産額を維持するにはどうすれば良いかという観点も必要です。
ただただ土地に固執すると地主さんは資産家ではなくなる可能性があります。