2018年09月11日

資産家通信㉕ 運用→経営になったことによる分割の注意点

不動産の活用は、ほったらかしにしておいても何とかなった運用という意識から、気をつけないと破産しかねない経営という意識を持つ必要が出てきたと思います。

いくつかの不動産をお持ちの地主さんは、複数の物件で不動産経営のバランスを取られている方が多いです。儲からない物件を儲かる物件で補てんしていたり、借金がある物件の保険として、売却しやすい物件を所有されていたり。

こうなると分割は更にややこしくなります。単体の物件が赤字であったり、それだけではリスクが高すぎる場合は、単体で相続させる訳にはいきません。その不動産がある程度の価格ですぐに売却できるのであれば良いのですが、不動産の場合はすぐに売却できない場合も多々あります。

通常の地主さんの相続では、資産額の割合は考慮されますが、相続後のキャッシュフローや賃貸経営の健全性を考慮することはあまりありません。

わたくし、財産分析というものをやっておりまして、それをやって頂ければ、相続後のキャッシュフローや賃貸経営の健全性を把握することができます。(有料)

財産分析
https://www.smile-shisan.com/zaisan/


2018年09月08日

資産家通信㉒ たて〇・よこ×

相続において、たての関係は揉めにくいが、よこの関係は揉めやすいと言われます。これは、とーちゃんが亡くなった時に、かーちゃんが生きていれば、法定相続人が、かーちゃんと子どもでたての関係なので、かーちゃんが調整役となって遺産分割協議がまとまりやすいが、かーちゃんが亡くなった時は、兄弟だけで対等な関係になるで、ぶつかりやすく、揉めやすいことから言われています。

現代において、社会は平等を良しとしてきましたし、多くの方は兄弟姉妹を平等に育ててきたと思います。これは相続においては揉めてしまう原因となります。たての関係の親の最後の役割として、こどもが揉めない様に道筋を示しておきましょう。


2018年07月28日

資産家通信(11) せめて不動産の問題だけは解決させる

遺産分割で揉めている場合、これは長期化するなと感じるポイントがあります。それは、お互いの粗探しや悪口合戦が始まった時です。不動産が上手く分割できなかったり、不動産の評価が色々あったり、売れない不動産や赤字の不動産があったりで、あーだこーだ言っているうちに、あいつだけ小遣いを多くもらっていただとか、昔こんな事があったという話になります。

最初は資産に焦点が当たっているのですが、いつの間にか人格批判に変わっています。こうなったらほぼ長期化確定です。というか10ヶ月の納税期間内に遺産分割協議がまとまらない場合は、塩漬けになることが多い様に感じます。

普通に過ごしているだけなら特にケンカにならず、平和に暮らしていたであろう関係は、相続によって問題や不満があぶり出され、崩壊しえます。

資産と不動産をうまく分けられる様にして、誰に渡すかを決めて、せめて不動産の問題だけは解消してからあの世に行きましょう。


2018年07月21日

資産家通信(7) 相続で揉めるかどうかに資産額は関係ない

「うちは税金かからないから相続対策は必要ないよ」と言われる方が見えますが、これは、
相続対策=相続税節税対策だと思われているためだと思います。相続対策の優先順位の1番で
ある分割(争族対策)において資産額は関係ありません。

以前、お母さんと同居の長男さん、別居の次男さんの家系で、お母さんが亡くなったことにより
別居の次男さんから資産額の半分を請求され、お母さんの資産はほぼ自宅のみなので、自分が
住んでいる自宅を売却しなくてはいけないという旨の相談を受けたことがあります。
かわいそうなお話しでしたが、法定相続分は1/2ずつなのでどうすることも出来ません。
お母さんがご健在のうちであれば、遺留分減殺請求を加味した遺言等で対策は打てたのですが。

※遺留分減殺請求:遺言によっても侵害されない相続財産を分けてもらえる権利を請求すること。


2018年07月21日

資産家通信(6) 相続対策の優先順位

相続対策の優先順位は
(1)分割 争族対策
(2)納税
(3)節税
です。

相続税の節税対策が、わたしども不動産業者含め、様々な業者の利益に繋がるのでピックアップ
されがちですが、対策すべき優先順位は上記となります。
相続税が節税になっても、納税できなければ失敗ですし、
相続税を節税させて、納税もできたとしても、子どもさんがケンカして絶縁してしまっても
失敗です。

最近は⓪として、生前対策と言われるようになってきました。これは高齢化が進み、認知症
増えてきたことによる事前対応が必要ですよということですが、わたしが考えるもう一つの
生前対策として、節税を強調した安易な収支予測の建築による地主さんの生活苦対策が必要だ
と考えています。




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