2018年07月29日

資産家通信(14) ノンリコースローン

10年ほど前、私が賃貸物件を建築する際に、融資に関して調べていて、ノンリコースローンがものすごく良いなと思いました。ノンリコースローンとは、賃貸運用が上手くいかず借金の返済ができなくなったとしても、建築した建物と建物を建築した敷地を提供すれば、それ以上の返済義務を負わないというのですが、ほとんどの金融機関が取り扱っておらず、あったとしても金利がものすごく高くなるということで断念しました。
当時は、新築の物件と、更に土地を提供しても、建築費の借金の担保として足りないのかと不思議に思っていましたが、実務に関わるようになり、その理由が分かりました。
2億円の土地に2億円の建物を建築した場合、時価としては2億円に満たないことがほとんどだということです。
つまり、この単体の土地の資産運用が上手くいかなかった場合、生活に影響を及ぼす可能性があります。生活に影響を及ぼすようでは相続税の節税どころではありません。
私の信念のひとつとして、投資家であると決心している方以外の地主さんには生活に影響を及ぼすようなリスクは取らない様にお話ししています。
ただ現状では多くの方が無意識のうちに、生活に影響を及ぼすようなリスクを取っているように感じます。
 


2018年07月19日

資産家通信(3) タックスドリブン

タックスドリブンとは、「税金主導」と言われ、税金がどうなるか分からなければ誰にも実行
されないことを言うようですが、税金を根拠とすると多くの方が不用意に実行してしまって
いる様に感じますし、市場もその「税金主導」を強調して実行に誘導してしまっている様に
感じます。

・節税になったとしても子どもさんが揉めて、相続時に分割ができなくなってしまっても
 良いのでしょうか。
・節税になったとしても納税出来なくなってしまって良いのでしょうか。
・節税になったとしても赤字の物件を次世代に引き継がせて良いのでしょうか。
・所得税対策になったとしてもキャッシュアウトしてしまう様な投資は本末転倒です。

地主さんや資産家の方にとって、売買、贈与、同族間取引、民事信託にしても、様々な面で
税金のリスクを加味する必要がありますが、税金に振り回されてしまったら失敗します。




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