2018年07月28日

資産家通信(11) せめて不動産の問題だけは解決させる

遺産分割で揉めている場合、これは長期化するなと感じるポイントがあります。それは、お互いの粗探しや悪口合戦が始まった時です。不動産が上手く分割できなかったり、不動産の評価が色々あったり、売れない不動産や赤字の不動産があったりで、あーだこーだ言っているうちに、あいつだけ小遣いを多くもらっていただとか、昔こんな事があったという話になります。

最初は資産に焦点が当たっているのですが、いつの間にか人格批判に変わっています。こうなったらほぼ長期化確定です。というか10ヶ月の納税期間内に遺産分割協議がまとまらない場合は、塩漬けになることが多い様に感じます。

普通に過ごしているだけなら特にケンカにならず、平和に暮らしていたであろう関係は、相続によって問題や不満があぶり出され、崩壊しえます。

資産と不動産をうまく分けられる様にして、誰に渡すかを決めて、せめて不動産の問題だけは解消してからあの世に行きましょう。


2018年07月24日

資産家通信(10) 「たわけもの」と神話

「たわけもの」の語源として、田んぼを分けて売ってしまう奴は、耕作の生産性が落ちるので
バカな奴だ。「田分けもの」だというものがあるそうです。

確かに、農業を生活の糧にしていた時代での土地は減らしてはいけないものであったと思います。
また、土地神話と言われていたように、グングン土地の価格が上がっていた時代に、土地を
売却してしまうのは愚かな選択肢であったのかもしれません。

以前、このようなお話を聞いたことがあります。
10年ほど前に、愛知県の旧一色町の実家を売却する際に、先祖伝来の土地を売却することへの
懸念などから、所有者でもない親族からの同意を取り付けるのに苦労したとのことでした。
なんとか坪20万円で売却できたようですが、その後、東日本大震災の影響もあり、周囲の土地は
坪3万円でも買い手がつかない状態となったとのことです。

ご先祖様が残した資産は今生きている人を豊かにするものであるべきだと考えていますが、
その時代によって人を豊かにする資産が形を変えていることに気づかなければいけません。
少くなくとも前述した旧一色町の事例において、売却された方は「たわけもの」ではなく、
賢い選択をされました。

土地に固執するのではなく、資産額を維持するにはどうすれば良いかという観点も必要です。
ただただ土地に固執すると地主さんは資産家ではなくなる可能性があります。


2018年07月24日

資産家通信(9) 最有効利用

固定資産税の高い市街化の畑で耕作されている方は、大根一本作るに何千円という方も
見えます。私は業者なので、どうしてもまず数字で考えます。
畑で耕作を行うことを生活の一部としていて、それが健康や生きがいとなっている方も多いと
思いますが、相応の対価がかかっており、その不動産を活用することによって得られたであろう
期待収益を逃していることも認識する必要があります。
その不動産を活用して得られる収益で、家族で何回外食が出来るかを考えてみても良いかも
しれません。

相続なんかで揉めたり、不動産運用でつまづくと資産なんてない方が良かったと言われる方が
見えますが、ご先祖様が残してくれた資産は、みなさんが悩みや問題の種にするのではなく、
みなさんがみなさんや家族を豊かにしてくれるものにしなくてはいけません。

また不動産を運用して稼ぐということに抵抗がある方も見えますが、その不動産をもっとも
評価してもらえるようにして、借りてもらうことは社会貢献となります。

現状の国内の税制やほとんどの不動産の収益性では、戦略的に最有効利用を追求し、
場合によっては資産の組換えを検討しなければ、世代が交代するたびに、資産が縮小して
いきます。

稼いでいるように見えて稼げない運用には注意する必要がありますが、、、


2018年07月23日

資産家通信(8) 地主さんや資産家の代理人はいない

資産コンサル事業が発足して初のセミナーを8/19に予定しておりますが、セミナー開催の
1ヶ月前の現時点で40名のご予約を頂いております。
当初の予測をはるかに超える反響をいただき感謝しております。
当初は10名程度集まって頂ければいいな、もし一人も来ていただけない様なら家族でも呼ぶかな
と思っていましたが、どうやら家族を呼ばずに済みそうです。

予約人数の増加に伴い、度重なる会場の変更申し訳ありません。ご要望いただける方は
みなさん来ていただける様に会場を大きくしてきましたが、設営の都合上、現在の
知立市中央公民館の中会議室で最終決定させて頂きます。まだ多少の空きはございますので、
検討されている方はお早めにご予約お願い致します。
お申込み案内
http://www.smile-shisan.com/seminar-form/1/

ファルベ不動産の石川さんが「国内においては、業者の代理人ばかりで地主さんや資産家の
方の代理人がいない」とお話しされていて、本当にそうだなと思っていましたが、今回の反響で
あらためてそれを実感しました。
背に腹は代えられぬというように、業者がお客さんよりも業者の目先の利益を追求してしまう
ことはしょうがない様にも感じますが、多くの地主さんはそれを見抜いているのだと再確認し
ました。
私は変わらずに、どんな状況においても地主さん側の代理人であり続けようと思います。


2018年07月21日

資産家通信(7) 相続で揉めるかどうかに資産額は関係ない

「うちは税金かからないから相続対策は必要ないよ」と言われる方が見えますが、これは、
相続対策=相続税節税対策だと思われているためだと思います。相続対策の優先順位の1番で
ある分割(争族対策)において資産額は関係ありません。

以前、お母さんと同居の長男さん、別居の次男さんの家系で、お母さんが亡くなったことにより
別居の次男さんから資産額の半分を請求され、お母さんの資産はほぼ自宅のみなので、自分が
住んでいる自宅を売却しなくてはいけないという旨の相談を受けたことがあります。
かわいそうなお話しでしたが、法定相続分は1/2ずつなのでどうすることも出来ません。
お母さんがご健在のうちであれば、遺留分減殺請求を加味した遺言等で対策は打てたのですが。

※遺留分減殺請求:遺言によっても侵害されない相続財産を分けてもらえる権利を請求すること。




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