2018年07月29日

資産家通信(13) まともな人とまともじゃない人

「わしは、借金が嫌いだからイヤじゃ」「借金は恐い」と頑なに借金を拒まれる人がいますが、このような方はまともな感覚を持っている方です。
いわゆるレバレッジ*と言われるように、不動産での資産形成において借入を利用することは、上手く使えば資産の拡大を加速させますが、失敗すれば生活を破綻させるかもしれません。

たまにプロである業者にもかかわらず、「借金は入居者が返してくれるから大丈夫ですよ」とか「借上げするので借金は大丈夫ですよ」と言う訳の分からない人がいますが、日本国内において借金の返済を保証する借上げを行う業者は一つもありません。入居者さんから頂く賃料が、返済額より多ければ頂いた賃料で返済できますが、少なくても、借金をした人が返さなくてはいけません。借金を返すのは、不動産業者でも建築業者でも入居者さんでもなく、借りた人です。小学生でも知っています。

時には、プロがまともじゃなく、一般の方がまともです。

※レバレッジ:他人のお金を使うことで利益を高めること。


2018年07月28日

資産家通信(12) 相続で揉める意外な原因

意外にちょくちょく聞く跡継ぎの相続人さんが不満に思っていることは、旅行に行けなかったことです。じーちゃん、ばーちゃんが例え認知症にならなくとも、高齢であったり、気力がなくなったりで、遠出が出来ず、家を出た次男がやれ海外旅行に行っただのを聞いて、うらやましく思いながらも自分は跡継ぎだからということで何十年も我慢をしてきたようです。はたから見ると、数日間ぐらいほったらかして出かければいいのにと思いますが、なかなかそれは難しい様です。このような家督の意識がある方はまだまだ多いように感じます。そこに来て、国が認めた平等の法定相続分を主張すれば、争いごとになりやすいのも分かる様な気がします。


2018年07月28日

資産家通信(11) せめて不動産の問題だけは解決させる

遺産分割で揉めている場合、これは長期化するなと感じるポイントがあります。それは、お互いの粗探しや悪口合戦が始まった時です。不動産が上手く分割できなかったり、不動産の評価が色々あったり、売れない不動産や赤字の不動産があったりで、あーだこーだ言っているうちに、あいつだけ小遣いを多くもらっていただとか、昔こんな事があったという話になります。

最初は資産に焦点が当たっているのですが、いつの間にか人格批判に変わっています。こうなったらほぼ長期化確定です。というか10ヶ月の納税期間内に遺産分割協議がまとまらない場合は、塩漬けになることが多い様に感じます。

普通に過ごしているだけなら特にケンカにならず、平和に暮らしていたであろう関係は、相続によって問題や不満があぶり出され、崩壊しえます。

資産と不動産をうまく分けられる様にして、誰に渡すかを決めて、せめて不動産の問題だけは解消してからあの世に行きましょう。


2018年07月24日

資産家通信(10) 「たわけもの」と神話

「たわけもの」の語源として、田んぼを分けて売ってしまう奴は、耕作の生産性が落ちるので
バカな奴だ。「田分けもの」だというものがあるそうです。

確かに、農業を生活の糧にしていた時代での土地は減らしてはいけないものであったと思います。
また、土地神話と言われていたように、グングン土地の価格が上がっていた時代に、土地を
売却してしまうのは愚かな選択肢であったのかもしれません。

以前、このようなお話を聞いたことがあります。
10年ほど前に、愛知県の旧一色町の実家を売却する際に、先祖伝来の土地を売却することへの
懸念などから、所有者でもない親族からの同意を取り付けるのに苦労したとのことでした。
なんとか坪20万円で売却できたようですが、その後、東日本大震災の影響もあり、周囲の土地は
坪3万円でも買い手がつかない状態となったとのことです。

ご先祖様が残した資産は今生きている人を豊かにするものであるべきだと考えていますが、
その時代によって人を豊かにする資産が形を変えていることに気づかなければいけません。
少くなくとも前述した旧一色町の事例において、売却された方は「たわけもの」ではなく、
賢い選択をされました。

土地に固執するのではなく、資産額を維持するにはどうすれば良いかという観点も必要です。
ただただ土地に固執すると地主さんは資産家ではなくなる可能性があります。


2018年07月24日

資産家通信(9) 最有効利用

固定資産税の高い市街化の畑で耕作されている方は、大根一本作るに何千円という方も
見えます。私は業者なので、どうしてもまず数字で考えます。
畑で耕作を行うことを生活の一部としていて、それが健康や生きがいとなっている方も多いと
思いますが、相応の対価がかかっており、その不動産を活用することによって得られたであろう
期待収益を逃していることも認識する必要があります。
その不動産を活用して得られる収益で、家族で何回外食が出来るかを考えてみても良いかも
しれません。

相続なんかで揉めたり、不動産運用でつまづくと資産なんてない方が良かったと言われる方が
見えますが、ご先祖様が残してくれた資産は、みなさんが悩みや問題の種にするのではなく、
みなさんがみなさんや家族を豊かにしてくれるものにしなくてはいけません。

また不動産を運用して稼ぐということに抵抗がある方も見えますが、その不動産をもっとも
評価してもらえるようにして、借りてもらうことは社会貢献となります。

現状の国内の税制やほとんどの不動産の収益性では、戦略的に最有効利用を追求し、
場合によっては資産の組換えを検討しなければ、世代が交代するたびに、資産が縮小して
いきます。

稼いでいるように見えて稼げない運用には注意する必要がありますが、、、




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