2023年01月28日

2023年4月22日相続対策セミナーに向けて その2

こんにちは。野村開発株式会社資産コンサルティング家 山本です。

ブログをご覧いただき、ありがとうございます。

2023年4月22日(土)開催予定のセミナーに向けて、皆さまに知っていてほしいことをお伝えしてまいります。
 

第2回目は相続対策よりも大切なことについてです。

「相続対策より生活対策を重視」そして「生活対策=不動産運用の安定性の確保」

そもそも相続とは「世代を超えて生活を繋げていくということ」です
相続を被相続人が亡くなるという「点」のみで考え、これを乗り切るためだけに相続税の節税に走るのは不十分であり、相続人の生活に不具合を生じさせる可能性があります。
多くの地主さんは不動産から生まれる収入の一部を生活費の足しにし、不動産から生まれる豊かさを享受しています。
つまり、地主さんにとって「生活の安定性=不動産運用の安定性」ということになります
そして、相続を乗り越えるという「点」だけでなく、相続分割後、相続人各々の方の生活が問題ないか「線」でを考えておくことをより重視すべきです。

地主さんの多くは、「いろんな不動産を持っている」ことで不動産運用を安定させていることが多いです。
例えば、借入をした賃貸物件で収入を得ながら、何かあった時のために売却できる駐車場も同時に所有するであるとか、そもそも跡継ぎ家が代々所有する大きな自宅を維持管理するためにある程度不動産収入が必要であったりもします。
これが相続によって分割されることにより、借入のある物件だけを所有してリスクを抱えてしまったり、不動産収入の減少により自宅の維持が難しくなってしまったりします。
これは相続対策で言う「納税対策」や「節税対策」とは全く関係なく、「不動産運用の問題」です。
相続を点で考えて、生きている人、資産を受け取る生きていく人の生活に悪影響を与えては本末転倒です。
相続を点で考えるのではなく線で考えなくてはいけません。
相続対策の土台は、「永続的に生活を繋げていくこと」です。
「世代を超えて不動産運用の対策を行う」ことが、「究極の相続対策と」なります。


 

付言から始める相続対策セミナー

日程:2023年4月22日(土)10:00より

会場:知立市商工会館2階大ホール

  ※一部お渡ししているパンフレットには、知立市中央公民館と表記がございますが、

   都合により、知立市商工会館に変更いたしました。

   お間違えのないよう、ご確認の上お越しください。

お申込み等詳細はこちらをご覧ください。


2023年01月27日

2023年4月22日相続対策セミナーに向けて その1

こんにちは。野村開発株式会社資産コンサルティング家 山本です。
ブログをご覧いただき、ありがとうございます。
2023年4月22日(土)開催予定のセミナーに向けて、皆さまに知っていてほしいことをお伝えしてまいります。

第1回目は相続税の優先順位についてです。


相続対策の優先順位は、「分割・納税・節税」
相続対策と言えば、相続税の「節税対策」と思われがちですが、相続対策には、「分割対策(争続対策)」、「納税対策」、「節税対策」があり、相続対策の優先順位で言うと、「節税対策」は最後です。
相続税が節税になっても、納税できなければ失敗ですし、節税できたとしても、家族がケンカになってしまっては相続対策失敗です。
特に不動産における相続税の「節税対策」では、これを優先することにより、売却できず、納税資金及び分割調整資金を確保できなくなってしまったり、分けられなくなってしまうことで、争いの原因となってしまったりすることがあるため注意が必要です。


付言から始める相続対策セミナー
日程:2023年4月22日(土)10:00より
会場:知立市商工会館2階大ホール
  ※一部お渡ししているパンフレットには、知立市中央公民館と表記がございますが、
   都合により、知立市商工会館に変更いたしました。
   お間違えのないよう、ご確認の上お越しください。

お申込み等詳細はこちらをご覧ください。
 


2022年04月25日

地主さんが法定相続分について考えること〈後編〉

地主さんが法定相続分について考えること〈後編〉 今日は先日お話した分割に関しての実務的な問題点の後編をお話しします。

令和の時代はすべてが平等です。跡継ぎ以外の子どもさんからは、男女差や出生順などいつの時代の話だと云わんばかりの主張をされます。跡継ぎさんの難しい立場について、考えました。
前回は、跡継ぎさんの未来のことについてお話ししました。今回は、同じく跡継ぎさんの過去についてとその考え方についてお話をします。

跡継ぎさんの「過去の時間、労力」に関して
親が高齢になると、相続前に前述した地元のお付き合い等は相続前に引き継がれている場合が多いです。また、同居の苦労もあります。実務において意外と多い不満が、「旅行に行けなかったこと」です。同居している親が高齢になり、体が不自由になってくると遠出しにくくなります。例えば60歳定年時に、親が80歳、それから20年近く行動が制限され、相続の際には自分が遠出するのが大変になる。独立した兄弟は好き勝手いろんな場所に出かけていた。些細なことに感じるかもしれませんがこの様なことの積み重ねが相続争いの原因となります。「家」を守るために費やした時間や労力を軽視するべきではありません。これは「法定相続分」には考慮されません。

跡継ぎさんの「過去のお金」に関して
跡継ぎさんが同居されている場合、共同でお金の管理をされている場合があります。生活費、医療費、介護費等が親子双方の財布から出し入れされている場合や不動産運用の資金管理を子どもさんに任せている場合がありますが、相続では明確に個人ベースで資産を分ける必要がありますので注意が必要です。
賃貸物件の大規模修繕用に資金を積み立てていたとしても、法定相続分で分割となると、跡継ぎが賃貸物件を相続した場合、大規模修繕用の資金は別の子に相続させなければならなくなり、安定的な賃貸物件の運用ができなくなってしまう場合があります。

少し詳しい方は、「特別寄与料」という言葉をご存じかもしれません。これは、「亡くなった方に対して、介護などの労務を提供していた親族が相続人に、その寄与に応じて請求できる金額」のことですが、実務において、「特別寄与料」という言葉がでてきた時にはすでにモメにモメている時です。また、第三者が、各々が納得できるような算定はできません。

跡継ぎ以外の子どもさんからしたら、「同居していて金銭的な援助も受けていただろう」という意見が出ることもあります。そしてまさにその通りな場合も多いです。

各々の「家」はすべて違い、第三者が算定することはできません。そのため被相続人である親が上記のようなことを考慮し、資産の分け方を決めておく必要があります。

相続に「たては〇、よこは×」というものがあります。これは、2人いる親のうち、1人目の親が亡くなった場合の相続は、もう一方の親がある程度相続を仕切るためモメにくいが、最後の親が亡くなる際の相続は、子ども同士での話し合いになるのでモメやすいというものです。家系図で見て、上の代の親と下の代の子がいる相続はモメにくいが、同列で横並びの子ども同士での相続はモメやすいということです。
乱暴な言い方をするならば、親が決めたことなら、完璧でなくともある程度みんな従うということです。

不完全な内容でも、一生懸命に考えていただくことが相続対策で最も重要な子どもさんを争わせない対策である分割対策となりえます。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
こういったコンセプトで始めた「付言から始める相続対策セミナー」はコロナを理由にずっと延期してしまっていますが、みなさんはぜひ考え、伝えてください。必要であれば、個別にご相談させていただきます。ームページからでも承ります。ブログも更新中です!そして、動画も配信しています。まだ少しづつですが、基本的なことからわかりやすく図解を交えてお話しています。よかったら観てください。

 


2022年04月23日

地主さんが法定相続分について考えること【前遍】

地主さんが法定相続分について考えること【前遍】

相続対策の優先順位は、「(1)分割、(2)納税、(3)節税」だと何度もお伝えしてきましたが、本日は、分割に関しての実務的な問題点をお話しします。

法定相続分」とは、民法で定められた相続人が取得する相続割合のことです。子どもであれば平等に分けるというのが原則です。

この平等に分ける「法定相続分」という法律と、地主さん特有の先祖伝来の「家を守る」「跡を継がせる」という感覚のギャップが、しばしば相続争いの原因となります。

跡継ぎ以外の子どもさんが、「みんな同じ子どもなんだから平等に分けよう。法律でも決まっているし。」という主張はごもっともです。

それでは、法定相続分以上に取り分を主張する地主さんの跡継ぎは欲張りなのでしょうか。

不動産はお金と違って細かく分けられないので相続争いの原因となるというお話は、今回は置いといて、「跡継ぎ」という観点でお話しします。
 

跡継ぎさんの「未来の時間、労力」に関して
墓守、地元のお寺、神社のお世話、村のお世話、地元のお付き合い、親戚づきあい。これを跡継ぎに引き継がせた場合は、相続後も跡継ぎさんは時間や労力的な負担を担っていくことになります。
引き継がれてきた「大きな自宅」や「習慣・伝統」を今後も継続させていくなら、やはりある程度、跡継ぎに資産を寄せる必要があります。大きな自宅や伝統等も相続を考える上で重要なポイントとなりますので、「どの様なものを、どれくらい引き継がせるか」考えておく必要があります。

跡継ぎさんの「未来の時間、労力」に関して
まず自宅が維持していけるかという問題があります。地主さんのご自宅は大きい場合が多く、固定資産税、光熱費、修繕費、剪定等の管理費等の固定費が高く、これを不動産の運用益からまかなっている場合がほとんどです。相続で収益物件が無くなってしまった場合、後継ぎは今までの生活が継続できなくなってしまう場合があります。
また、不動産運用が一定の規模以上になると、会社経営に似た側面を持ってきます。いくつかを持っていることで補完しあって、安定を保っています。例えば、収入が多い借入のある賃貸物件と収入が少ない駐車場です。相続税の納税資金が確保できない場合や賃貸物件の借り入れの返済が滞った場合は、換金性の高い不動産である駐車場を売却することによって「家」を守ります。これが相続の際、収益の少ない駐車場だけでは「家」を維持していくことが困難になってしまったり、借入のある賃貸物件だけになってしまうとこの運用が上手くいかなくなると「家」自体が破綻してしまったりする可能性があります。


後編へ続く・・・
 今回は、跡継ぎさんの未来のことについてお話ししました。次回は、同じく跡継ぎさんの過去についてとその考え方についてお話をします。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
こういったコンセプトで始めた「付言から始める相続対策セミナー」は、コロナを理由にずっと延期してしまっていますが、みなさんはぜひ考え、伝えていただきたいと思います。必要であれば、個別にご相談させていただきます。ホームページからでも承ります。ブログも更新中です!そして、動画も配信しています。まだ少しづつですが、基本的なことからわかりやすく図解を交えてお話しています。よかったら観てください。


2018年11月13日

資産家通信㉛ 問題をなくすつもりで問題を作っている

相続に関して、事前に対策をしておくようにとお話ししていますが、実務上の問題として相続がいつ発生するか分からず、またその際、どのような状況になっているか分からないので細部まで決めきれないということは多々あります。現段階では跡継ぎさえも決めきれないという場合もあります。
また市場がどうなるか分からないという前提であれば、不動産活用を考える際は、なるべく柔軟な対応ができる状態にしておくことが望ましいと言えます。

しかし、こうった状況で相続対策を考えようとすると節税対策のみに走ってしまう場合が多く、これは、分割等、ややこしいこと考えなくてよく、一見、表面上はみんなにとって良い対策であると見えるためですが、分割の柔軟性をなくし、また、不動産運用の柔軟性をも失っていることが多々あります。
相続対策をしているつもりで、相続の問題を作ってしまっています。

資産家通信(3) タックスドリブン




このページのトップへ

copyright (C) NOMURAKAIHATSU.CO,LTD All rights reserved.